年に何度かは行くお墓参り。なんとなく昔からの習慣でやっているけれど、細かい手順やルールがあるのかどうか気になっている、ということはありませんか?
今回は、お墓参りの流れや作法、やってはいけないとされる事柄などをご紹介します。
地域や宗派、各家庭ごとの違いもありますので、一般的なしきたりとして参考にしていただければと思います。
お墓参りに行くタイミング
お彼岸とお盆、7回忌などの回忌法要に合わせてお参りするのが一般的です。
故人の命日にお墓参りに行く、という人も多いでしょう。
実はお墓参りの時期や頻度には特に決まりはなく、避けるべきタイミングというのもありません。行きたい時・行ける時にはいつでもお墓参りに行って良いのです。
進学や就職、結婚など人生の節目には、故人やご先祖さまへの報告を兼ねて家族そろってお墓参りに行くのも良いでしょう。
お墓参りの作法
お墓参りには、特に厳格な作法や決まった手順がある訳ではありません。
・持っていくもの
花/はさみ/線香/ロウソク/マッチやライターなど/お供え用の食べ物や飲み物/半紙/水/掃除道具
・お参りのしかた
木の葉などのゴミや雑草などを取り除き、そうじをします。
桶やひしゃくを使って墓石に水をかけます。そうじが終わったら、持参した花やお供え物をお供えします。
お供え用に持ってきたお米やお菓子、お酒・飲み物などをお供えします。食べ物や飲み物は半紙の上に置きます。
複数人で行く場合は、故人に近い関係の人から順にお参りします。
また、お供え物や唱える言葉は、地域や宗派などによって異なる場合があります。
友人のお墓参りなどで作法が分からない場合は、遺族にたずねてみるのも良いでしょう。
避けたいこと
・線香の火を吹き消す
線香の火を消す時に、息を吹きかけて消すのは避けましょう。線香を立てて持ち、縦に降るのが簡単に消すコツです。
・ロウソクの火、お供えを放置する
お参りが終わったら、お供えの食べ物などは持ち帰りましょう。カラスや野生動物などに墓地が荒らされるのを防ぐためです。
また、火災防止のため、火のついたロウソクは必ず消して帰りましょう。
・墓石にお酒をかける
故人の好物だったから、と墓石にお酒をかける人がいますが、アルコール分や糖分が石をいためる原因になります。
大切なお墓を美しく保つために、お酒はかけずに墓前にお供えするようにしましょう。
・そのほかに霊園の規則がある場合もあります。気になる点があれば確認しておくと安心です。
作法やルールよりも大切なのは、心がまえ
一般的な手順や作法をご紹介しましたが、何よりも大切なのは、亡くなった家族やご先祖さまをしのび、感謝する気持ちです。
お墓参りは故人の供養として行われますが、お参りに行く遺族や親族にとっても故人をしのび、日々の暮らしに感謝したくなるなど、心が落ち着く時間を過ごせるものです。
特に家族をなくして間もない時などは、遺族にとってはお墓が心の拠り所になることも。
何かといそがしい毎日でも、お墓参りの時間を大切にしたいものですね。