相続問題や手続き方法について「誰に相談していいのかわからない」ということはありますよね?
専門家に相談しに行ったのだけれども、「業務範囲外のことだから」とたらい回しにされた経験がある方もいます。
法律に関することは弁護士というイメージですが、「相続の事は弁護士に相談していいの?」と悩む方も多いです。
相続における弁護士の役割とはどのようなことなのでしょうか。
相続における弁護士の役割は主に4つ
相続で弁護士の役割はどのような役割があるのでしょうか。
相続においては主に以下の役割があります。
- 遺言書の作成
- 遺産分割協議
- 相続放棄
- 遺留分侵害額請求
遺言書の作成
遺言書には大きく分けて3つの種類があります。
「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」です。
その中で最も手軽なものは、自分で作成することのできる「自筆証書遺言」です。
しかし、自分で遺言書を作成する際に、その遺言書の内容が適切かどうか一般の方では判断することが難しいです。
そこで弁護士の出番となります。
弁護士に遺言書の作成を依頼することにより、依頼者の相続財産や相続人の調査を行ってくれたり、依頼者の希望を聞きながら遺産分割方法のアドバイスを行ってくれたりします。
また、遺言書の内容が適切かどうかの判断をしてくれるので、弁護士のサポートのもと正しい遺言書作成をすることができます。
遺産分割協議
遺産分割協議は相続人同士でするものですが、お互いに意見が合わずに話し合いがまとまらない場合も多いです。
そのような時は弁護士の出番です。
法の知識をもとにどのような分割方法が適切か提示してくれます。
また、どうしても話し合いがもつれて定まらない場合は、調停や裁判の際に代理人として同席してもらうことができます。
相続放棄
相続放棄の手続きは自分でも可能です。
しかし、書類の作成は複雑で、相続開始から3カ月というタイムリミットがあります。
そのような中でスムーズに手続きを進めるためには弁護士の力が必要です。
相続放棄を弁護士に依頼すると、必要書類の収集から相続放棄申述書の記入・提出など面倒な業務を全て任せることができます。
遺留分侵害額請求
遺留分侵害額請求という言葉を知らない方も多いですよね?
相続財産を過度に受け取った人に対して請求できる権利です。
例えば、「自分の財産はすべて愛人に渡す」と遺言書を残して亡くなったとします。
しかし、亡くなった方に妻や子供がいた場合は、妻や子供にも相続する権利があります。
そのため、妻や子供は自分の取り分を遺留分侵害額請求という形で主張することができるのです。
ですが、どのくらいの金額を請求して良いのかわからないですよね?
そこで弁護士の出番です。
弁護士に遺留分侵害額請求の依頼をすると、侵害額に相当する金銭の返還について交渉してくれます。
相続における弁護士の役割は多岐に渡る
このように相続において弁護士の役割は多岐に渡ります。
しかし、このような役割を知っておかなければ、弁護士に相談していいものかどうか迷ってしまいますよね?
世の中にはたくさんの士業がありますが、どの士業が相続に関連していて、どのような事を相談したらいいのかということを知っておきましょう。