R60歳時記:七五三

コラム

11月も半ば、七五三シーズンになりましたね。
R60世代にとっては、かわいい孫の行事として大切なものではないでしょうか。

今日のコラムでは、七五三の由来や作法、風習などについておさらいしてみましょう。

七五三とは

七五三は子供の成長を祝い、これからもすこやかに育つように祈る、日本の伝統行事です。

その名の通り、7歳、5歳、3歳の節目で行います。

由来は天和元(1681)年の旧暦11月15日、江戸幕府第5代将軍・徳川綱吉の長男である徳川徳松の健康を祈願するために始まったとされるのが通説です。

その後、江戸に近い地域から徐々に全国へ、11月15日に子供の成長を祝って神社や寺などに参詣・参拝する習慣が広まったと言われています。

江戸時代は医療も未発達で、乳幼児の死亡率は現代とは比べものにならないほど高い時代でした。
子供が無事に七五三を迎えた時、親や祖父母はずいぶん安心したことでしょう。

「七つまでは神のうち」という言葉もあるように、7歳までは神様からお預かりしている存在、という考えも広く浸透していたのかもしれません。

七五三はそんな子供達の成長を祝い、先祖や神仏に感謝の祈りを捧げる行事です。

なぜ、7歳・5歳・3歳なの?

七五三は、なぜ7歳・5歳・3歳のタイミングで行うのでしょうか。
それぞれが奇数の年であるのは、中国由来の「奇数を縁起の良い数字とする」考えが根底にあると言われています。

また、古くからの風習に3才の「髪置(かみおき)」、5才の「袴着(はかまぎ)」、7才の「帯解(おびとき)」があります。

「髪置」は、江戸時代に乳児が髪を剃っていたことに由来するもの。この日を境に髪を伸ばし始めました。
「袴着」は男児がはじめて袴を着ける儀式です。
「帯解」は女児が大人と同じ帯を締める儀式です。

これらの儀式に合わせて、子供の成長を祝い、祈願するために七五三詣でをする風習ができたと考えられています。

七五三のお参り

七五三はもともと数え年に行なっていましたが、最近では満年齢で行うケースも増えています。特に数え年の3歳では、早生まれの子供などは幼すぎて着物を着せて長時間過ごすのが大変かもしれませんね。

また、兄弟の年齢差を考慮して、上の子は数え、下の子は満年齢で数えて一度に七五三を行うなどの調整をしても良いでしょう。

大切なのは、子供の成長を祝い、健康と幸せを祈る機会を作ることです。それぞれの家族の事情に合わせて、柔軟に対応して良いのです。

日付も最近では11月15日にこだわらず、10月後半から11月末ごろの期間で週末など都合の良い日に合わせて行う人も増えています。

最近では晴れ着を着て記念撮影だけ、という家庭も珍しくないようですが、古来の風習にのっとって氏神様などへお参りに行くのはやはり特別なもの。

お宮参りに出かけた神社などへ七五三詣でに行き、子供の成長を報告・感謝するとともに、これからも見守っていただけるよう祈りたいものです。

神社でのお参りの作法を子供に教える良い機会にもなります。

古来の風習である七五三。かわいい孫たちのすこやかな成長を祝い祈る、思い出深い日にしたいですね。

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