R60歳時記:冬至

コラム

早いものでもう12月も半ば、すっかり年の瀬になりましたね。

今回のコラムは「冬至(とうじ)」です。

二十四節気のひとつで、古代には1年の始まりとも考えられた重要な日でもあります。

冬至とは

2020年の冬至は12月21日(月)です。
冬至は太陽の南中高度が最も高くなる日のこと。北半球では年間を通じて最も夜が長く、昼が短い日にあたります。現在のゴレゴリオ暦では、例年12月22日前後になります。

この日を境に太陽の力が強まってくることから、中国の太陰暦で冬至は暦の起点とされて来ました。

また1年のサイクルが始まる=反対に「最も死に近い日」とも考えられたことから、厄を落とし無病息災を祈る習慣が生まれました。

厄払いとともに、日々溜まった悪いものをリセットして、新年を迎える準備をする日と考えるのも良いかもしれません。

なぜかぼちゃを食べるの?

冬至の日にはかぼちゃを食べる、という人も多いでしょう。

かぼちゃは夏に収穫されることが多く、一ヶ月ほど追熟させた秋に水分が抜けて食べごろになります。
ビタミン、カルシウム、鉄、β-カロテン(ビタミンA)などが豊富で長期保存ができるため、冬の栄養補給源として重宝されて来ました。寒さが本格化する季節だからこそ、栄養のあるものを食べて体を温めたいものですね。

シンプルな煮付けにするのも良いですし、裏ごししてポタージュにするのも定番。プリンやパンプキンパイなどのスイーツでいただくのも楽しいものです。

最近では10月末のハロウィンに登場することも多いかぼちゃですが、日本古来の風習を大事にするなら冬至にこそ食べたいもの。

孫にも教えてあげたいですね。

また冬至の日の朝には、小豆粥を食べる習慣のある地域もあります。小豆とかぼちゃを両方入れて、ホクホクした食感とやさしい甘みを楽しむのもオススメですよ。

柚子湯の由来

冬至の日に柚子湯につかって温まると、その年は風邪をひかないなどと言いますね。

冬至に柚子湯につかるのは「冬至=湯治(とうじ)」という一種の語呂合わせによるものとされています。
柚子の強い香りは邪気を払うとされ、厄除けの目的で使われます。

ほんのりと柚子の香りがする湯につかるのは、リラックス効果も期待できそうです。皮付きの柚子を丸ごと浮かべるだけでなく、切ったものをネットに入れて使う方法も。

生の柚子をたくさん使う場合は、人によっては果汁などが肌に合わないこともあります。ヒリヒリした刺激を感じた場合は、柚子湯に入るのはやめておきましょう。

かぼちゃも柚子湯も、冬を過ごすための先人の知恵が詰まった習慣です。

日に日に寒さが厳しくなるこの季節、1年の締めくくりに向けて体力をつけておきたいですね。

メルマガ登録でCRASの住宅雑誌をゲット!