2020年5月ももう下旬。
新型コロナウイルス問題が出てからというもの、季節の移り変わりを楽しむ余裕もあまりない日々だったようにも感じますが、1年前を思い出してみれば昨年の5月は天皇陛下の即位と改元でお祝いムード一色でした。
新元号に変わってから早1年、「令和」という元号にもすっかりなじんだように思います。
今回は改めて元号について、そして令和について調べてみました。
そもそも元号って何でしょう?
元号は紀年法のひとつで、中国・前漢の武帝時代に始まったとされています。東アジアで広く用いられていたものの、現在も使っているのは日本のみ。
日本では、奈良時代の「大化」を皮切りに、現在の「令和」までの総数は実に248!
1400年以上の長い歴史があります。
元号の一覧は下記の通りです。(読み方に諸説ある元号もあります)
大化 たいか
白雉 はくち
朱鳥 しゅちょう
大宝 たいほう
慶雲 けいうん
和銅 わどう
霊亀 れいき
養老 ようろう
神亀 じんき
天平 てんぴょう
天平感宝 てんぴょうかんぽう
天平勝宝 てんぴょうしょうほう
天平宝字 てんぴょうほうじ
天平神護 てんぴょうじんご
神護景雲 じんごけいうん
宝亀 ほうき
天応 てんおう
延暦 えんりゃく
大同 だいどう
弘仁 こうにん
天長 てんちょう
承和 じょうわ
嘉祥 かしょう
仁寿 にんじゅ
斉衡 さいこう
天安 てんあん
貞観 じょうがん
元慶 がんぎょう
仁和 にんな
寛平 かんぴょう
昌泰 しょうたい
延喜 えんぎ
延長 えんちょう
承平 じょうへい
天慶 てんぎょう
天暦 てんりゃく
天徳 てんとく
応和 おうわ
康保 こうほう
安和 あんな
天禄 てんろく
天延 てんえん
貞元 じょうげん
天元 てんげん
永観 えいかん
寛和 かんな
永延 えいえん
永祚 えいそ
正暦 しょうりゃく
長徳 ちょうとく
長保 ちょうほう
寛弘 かんこう
長和 ちょうわ
寛仁 かんにん
治安 じあん
万寿 まんじゅ
長元 ちょうげん
長暦 ちょうりゃく
長久 ちょうきゅう
寛徳 かんとく
永承 えいしょう
天喜 てんき
康平 こうへい
治暦 じりゃく
延久 えんきゅう
承保 じょうほう
承暦 じょうりゃく
永保 えいほう
応徳 おうとく
寛治 かんじ
嘉保 かほう
永長 えいちょう
承徳 じょうとく
康和 こうわ
長治 ちょうじ
嘉承 かじょう
天仁 てんにん
天永 てんえい
永久 えいきゅう
元永 げんえい
保安 ほうあん
天治 てんじ
大治 だいじ
天承 てんしょう
長承 ちょうしょう
保延 ほうえん
永治 えいじ
康治 こうじ
天養 てんよう
久安 きゅうあん
仁平 にんぺい
久寿 きゅうじゅ
保元 ほうげん
平治 へいじ
永暦 えいりゃく
応保 おうほう
長寛 ちょうかん
永万 えいまん
仁安 にんあん
嘉応 かおう
承安 しょうあん
安元 あんげん
治承 じしょう
養和 ようわ
寿永 じゅえい
元暦 げんりゃく
文治 ぶんじ
建久 けんきゅう
正治 しょうじ
建仁 けんにん
元久 げんきゅう
建永 けんえい
承元 じょうげん
建暦 けんりゃく
建保 けんぽう
承久 じょうきゅう
貞応 じょうおう
元仁 げんにん
嘉禄 かろく
安貞 あんてい
寛喜 かんき
貞永 じょうえい
天福 てんぷく
文暦 ぶんりゃく
嘉禎 かてい
暦仁 りゃくにん
延応 えんおう
仁治 にんじ
寛元 かんげん
宝治 ほうじ
建長 けんちょう
康元 こうげん
正嘉 しょうか
正元 しょうげん
文応 ぶんおう
弘長 こうちょう
文永 ぶんえい
建治 けんじ
弘安 こうあん
正応 しょうおう
永仁 えいにん
正安 しょうあん
乾元 けんげん
嘉元 かげん
徳治 とくじ
延慶 えんきょう
応長 おうちょう
正和 しょうわ
文保 ぶんぽう
元応 げんおう
元亨 げんこう
正中 しょうちゅう
嘉暦 かりゃく
【南朝(大覚寺統)】
元徳 げんとく
元弘 げんこう
建武 けんむ
延元 えんげん
興国 こうこく
正平 しょうへい
建徳 けんとく
文中 ぶんちゅう
天授 てんじゅ
弘和 こうわ
元中 げんちゅう
【北朝(持明院統)】
元徳 げんとく
正慶 しょうけい
建武 けんむ
暦応 りゃくおう
康永 こうえい
貞和 じょうわ
観応 かんおう
文和 ぶんな
延文 えんぶん
康安 こうあん
貞治 じょうじ
応安 おうあん
永和 えいわ
康暦 こうりゃく
永徳 えいとく
至徳 しとく
嘉慶 かきょう
康応 こうおう
明徳 めいとく
応永 おうえい
正長 しょうちょう
永享 えいきょう
嘉吉 かきつ
文安 ぶんあん
宝徳 ほうとく
享徳 きょうとく
康正 こうしょう
長禄 ちょうろく
寛正 かんしょう
文正 ぶんしょう
応仁 おうにん
文明 ぶんめい
長享 ちょうきょう
延徳 えんとく
明応 めいおう
文亀 ぶんき
永正 えいしょう
大永 だいえい
享禄 きょうろく
天文 てんぶん
弘治 こうじ
永禄 えいろく
元亀 げんき
天正 てんしょう
文禄 ぶんろく
慶長 けいちょう
元和 げんな
寛永 かんえい
正保 しょうほう
慶安 けいあん
承応 じょうおう
明暦 めいれき
万治 まんじ
寛文 かんぶん
延宝 えんぽう
天和 てんな
貞享 じょうきょう
元禄 げんろく
宝永 ほうえい
正徳 しょうとく
享保 きょうほう
元文 げんぶん
寛保 かんぽう
延享 えんきょう
寛延 かんえん
宝暦 ほうれき
明和 めいわ
安永 あんえい
天明 てんめい
寛政 かんせい
享和 きょうわ
文化 ぶんか
文政 ぶんせい
天保 てんぽう
弘化 こうか
嘉永 かえい
安政 あんせい
万延 まんえん
文久 ぶんきゅう
元治 げんじ
慶応 けいおう
明治 めいじ
大正 たいしょう
昭和 しょうわ
平成 へいせい
令和 れいわ
こうして一覧にしてみると、その数の多さに驚きますね!
令和の出典は万葉集にあり
昨年ずいぶん話題になりましたが、「令和」という言葉は史上初めて万葉集から取られた造語と言われています。
具体的には、万葉集・巻5に収められた「初春の令月、気淑(よ)く。風和(やわら)ぐ」という一節。
「梅花の歌三十二首并せて序」の序文にあたる部分です。
元号に初めて登場したという「令」の字は、良い・美しいといった意味です。
春の訪れを寿ぎ、梅を愛でる宴の席で詠まれた歌にふさわしく、華やいだ雰囲気の中にしっとりとした趣がありますね。
令和のふるさと、太宰府
この梅を愛でる宴は、歌人として名高い大伴旅人(おおとものたびと)の家で開かれたもの。
貧窮問答歌などで知られる山上憶良(やまのうえのおくら)も、この席に招かれていたといいます。
当時の大伴旅人は大宰帥(太宰府の長官)であったため、太宰府の近郊に住んでいたと思われます。
令和という元号名の元になった宴会が太宰府で開かれていたなんて、九州人としては何だか嬉しいですね!
県外を含めた移動が気軽にできるようになったら、太宰府界隈を歩いて、万葉集の時代に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。