ふとした瞬間に、肩に走る激痛!
何の前触れもなく突然やってくるその痛みは、五十肩かもしれません。
何となく「五十肩」という言葉は知っていても、どんなものなのか、どうしたら良いのかは分からないという人も多いのではないでしょうか?
知っているようで知らない五十肩。できればなりたくないですが、いざという時に慌てないよう、予習しておきましょう。
「五十肩」とは
40歳代~60歳代に発症する人が多いことから「五十肩」(四十肩とも)と呼ばれていますが、これはあくまでも俗称。
正式名称は 「肩関節唇損傷(かたかんせつしんそんしょう)」と言います。
原因は加齢によって「血行が悪くなるため」や「肩関節や周辺組織の疲労や炎症によるもの」とも言われているのですが、実は完全には解明されていないのだそう。
筋トレや運動などで鍛えている人でもかかってしまうこともあり、運動不足のせいという訳でもなさそうです。
いずれにせよ、何らかの原因で肩の周辺組織が炎症を起こし、痛みや腫れが起きるものです。肩がこわばり、可動域が狭くなるので腕が上がらなくなることも。
着替えや家事など、日常の動作にも支障をきたしてしまいます。
何となく肩がこるな、痛いなと感じていたものが、気づけば痛みがひどくなり回数も増えてくるパターンの人と、ぎっくり腰のようにある日突然とんでもない激痛が走って何もできない!というパターンの人がいます。
普段それほど肩の痛みを感じないから、と油断していると、後者のパターンでいきなり五十肩がやってくるかもしれません!
肩こりとの違い
肩まわりの不調と言えば「肩こり」もありますよね。
五十肩と肩こりは混同されがちですが、実は別物なんです。
肩こりは筋肉の疲労によって起きるもので、筋肉痛の一種。同じ姿勢を続けていたり緊張したりすることで、首や肩の筋肉が疲労して起こります。
最近はゲームやスマホを使う時間が長くなったためか、中学生や高校生が肩こりに悩むケースもあると言います。
五十肩は肩関節の周辺が炎症を起こしているもの。40歳代以降に経験する人が多く、おさまるまで半年から1年、場合によってはそれ以上の期間がかかるのが特徴です。急に激しい痛みが出た時には、無理に動かすと悪化してしまうので注意しましょう。
五十肩になったらどうしたら良い?
炎症を起こして痛みが強い時に、自己流でストレッチなどをして関節に負担をかけるのは逆効果。とにかく無理をせず安静にしておきましょう。
運動をするのは痛みが落ち着いてきてからでOKです。
時間がかかるものの自然に治癒すると言われる五十肩ですが、あまりに痛みがひどく、日常生活に支障をきたす場合には整形外科を受診するのも一つの手です。湿布や痛み止めの薬を処方してもらうほか、痛み止めの注射を打ってもらうと嘘のように楽になることも。
また、五十肩ではない病気の可能性もあります。レントゲンやMRIなどの検査をしたり医師の診察を受けたりして、隠れている別の病気がないかを調べてもらうと安心ですよ。
寝る時にもひと工夫を!
五十肩になると、寝ていても肩まわりが痛むことがあります。「夜間痛」と呼ばれるものです。
痛みがひどい場合は、痛い方を上にして横向きに寝てみると楽になることも。
自然に肩が体の内側に向くよう、抱き枕などを用意すると良いでしょう。
枕の高さは、高すぎても低すぎても肩に負担がかかります。
いつも使っている枕でも、痛みが出ている時には合わない可能性もあります。
枕が低すぎる場合はバスタオルを重ねて高くする、高すぎる場合は肩の下に薄いクッションを入れて傾斜をつけるなどの対策で調整してみましょう。
ある日突然、誰にでもやってくる可能性がある五十肩。無理をせず気長に治しましょう!